マヴィレット基本製品情報

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DI情報

警告

【警告】
本剤は、ウイルス性肝疾患の治療に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の投与が適切と判断される患者に対してのみ投与すること。

禁忌

【禁忌(次の患者には投与しないこと)】

  • 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
  • 重度(Child-Pugh分類C)の肝機能障害のある患者
  • アタザナビル硫酸塩、アトルバスタチンカルシウム水和物、リファンピシンを投与中の患者(「相互作用」の項参照)

組成・性状

1.組成

販売名 マヴィレット配合錠
成分・含量 1錠中 グレカプレビル水和物(無水物として)100mg、ピブレンタスビル 40mg
添加物 コポリビドン、コハク酸d-α-トコフェロールポリエチレングリコール、軽質無水ケイ酸、
プロピレングリコール脂肪酸エステル、クロスカルメロースナトリウム、
フマル酸ステアリルナトリウム、ヒプロメロース2910、乳糖水和物、酸化チタン、
マクロゴール4000、三二酸化鉄

2.性状

色・剤形 桃色の楕円形のフィルムコーティング錠
外形
上面 下面 側面
大きさ
長径(mm) 短径(mm) 厚さ(mm) 重さ(g)
18.8 10.0 6.8 0.96
識別コード NXT

有効成分に関する理化学的知見

一般名:
グレカプレビル水和物(Glecaprevir Hydrate)[JAN]
化学名:
(3aR,7S,10S,12R,21E,24aR)-7-(1,1-ジメチルエチル)-N-{(1R,2R)-2-(ジフルオロメチル)-1-[(1-メチルシクロプロパン-1-スルホニル)カルバモイル]シクロプロピル}-20,20-ジフルオロ-5,8-ジオキソ-2,3,3a,5,6,7,8,11,12,20,23,24a-ドデカヒドロ-1H,10H-9,12-メタノシクロペンタ[18,19][1,10,17,3,6]トリオキサジアザシクロノナデシノ[11,12-b]キノキサリン-10-カルボキサミド水和物
分子式:
C38H46F4N6O9S・xH2O
分子量:
838.87(無水物として)
性 状:
白色の粉末又は塊。エタノール(99.5)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。

構造式:


一般名:
ピブレンタスビル(Pibrentasvir)[JAN]
化学名:
N,N'-([(2R,5R)-1-{3,5-ジフルオロ-4-[4-(4-フルオロフェニル)ピペリジン-1-イル]フェニル}ピロリジン-2,5-ジイル]ビス{(6-フルオロ-1H-ベンズイミダゾール-5,2-ジイル)
[(2S)-ピロリジン-2,1-ジイル][(2S,3R)-3-メトキシ-1-オキソブタン-1,2-ジイル]})ジカルバミン酸ジメチル
分子式:
C57H65F5N10O8
分子量:
1,113.18
性 状:
白色から淡黄色の粉末又は塊。エタノール(99.5)に溶けやすく、水にほとんど溶けない。

構造式:


効能・効果

C型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善

< 効能・効果に関連する使用上の注意 >
本剤の使用に際しては、HCV RNAが陽性であることを確認すること。
また、肝予備能、臨床症状等により、非代償性肝硬変でないことを確認すること。

用法・用量

  • セログループ1(ジェノタイプ1)又はセログループ2(ジェノタイプ2)のC型慢性肝炎の場合
    通常、成人には1回3錠(グレカプレビルとして300mg及びピブレンタスビルとして120mg)を1日1回、食後に経口投与する。投与期間は8週間とする。なお、C型慢性肝炎に対する前治療歴に応じて投与期間は12週間とすることができる。
  • セログループ1(ジェノタイプ1)又はセログループ2(ジェノタイプ2)のC型代償性肝硬変の場合
  • セログループ1(ジェノタイプ1)又はセログループ2(ジェノタイプ2)のいずれにも該当しないC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変の場合
    通常、成人には1回3錠(グレカプレビルとして300mg及びピブレンタスビルとして120mg)を1日1回、食後に経口投与する。投与期間は12週間とする。

< 用法・用量に関連する使用上の注意 >
セログループ1(ジェノタイプ1)又はセログループ2(ジェノタイプ2)のC型慢性肝炎患者に対しては、前治療の有無により投与期間を考慮すること。国内臨床試験において、NS3/4Aプロテアーゼ阻害剤、NS5A阻害剤又はNS5Bポリメラーゼ阻害剤の前治療歴を有する患者に対する本剤の投与期間は12週間であった。(「臨床成績」の項参照)

使用上の注意

1. 慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)

B型肝炎ウイルス感染の患者又は既往感染者[再活性化するおそれがある。](「重要な基本的注意」の項参照)

2. 重要な基本的注意

B型肝炎ウイルス感染の患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)において、C型肝炎直接型抗ウイルス薬を投与開始後、C型肝炎ウイルス量が低下する一方B型肝炎ウイルスの再活性化が報告されている。本剤投与に先立って、B型肝炎ウイルス感染の有無を確認すること。B型肝炎ウイルス感染の患者又は既往感染者に本剤を投与する場合は、HBV DNA量等のB型肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。

3. 相互作用

グレカプレビルはP糖蛋白(P-gp)、乳癌耐性蛋白(BCRP)、有機アニオントランスポーター(OATP)1B1/1B3の基質であり、阻害剤である。ピブレンタスビルはP-gpの基質であり、P-gp、BCRP、OATP1B1の阻害剤である。(「薬物動態」の項参照)

(1)併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等
(一般名[代表的販売名])
臨床症状・措置方法 機序・危険因子
アタザナビル硫酸塩
[レイアタッツ]
グレカプレビルの血中濃度が上昇するおそれがある。(「薬物動態」の項参照)
ALT(GPT)上昇のリスクが増加するおそれがある。
アタザナビルのOATP1B阻害作用によるものと考えられる。ALT(GPT)上昇の機序は不明。
アトルバスタチンカルシウム
水和物
[リピトール等]
アトルバスタチンの血中濃度が上昇するおそれがある。(「薬物動態」の項参照)
アトルバスタチンによる副作用の発現リスクが高くなるおそれがある。
グレカプレビル及びピブレンタスビルのOATP1B及びBCRP阻害作用による。
リファンピシン
[リファジン等]
グレカプレビル及びピブレンタスビルの血中濃度が低下し、効果が減弱するおそれがある。(「薬物動態」の項参照) リファンピシンのP-gp誘導作用
による。

(2)併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ジゴキシン
ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩
これら薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。(「薬物動態」の項参照) グレカプレビル及びピブレンタスビルのP-gp阻害作用による。
カルバマゼピン
エファビレンツ
フェニトイン
フェノバルビタール
セイヨウオトギリソウ(St. John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
グレカプレビル及びピブレンタスビルの血中濃度が低下し、効果が減弱するおそれがある。(「薬物動態」の項参照) これら薬剤のP-gp誘導作用による。
エチニルエストラジオール含有製剤 ALT(GPT)上昇のリスクが増加するおそれがある。 機序不明
ロスバスタチンカルシウム ロスバスタチンの血中濃度が上昇するおそれがある。(「薬物動態」の項参照)
ロスバスタチンによる副作用の発現リスクが高くなるおそれがある。
グレカプレビル及びピブレンタスビルのOATP1B及びBCRP阻害作用による。
シンバスタチン シンバスタチンの血中濃度が上昇するおそれがある。(「薬物動態」の項参照)
シンバスタチンによる副作用の発現リスクが高くなるおそれがある。

プラバスタチンナトリウム

プラバスタチンの血中濃度が上昇するおそれがある。(「薬物動態」の項参照)
プラバスタチンによる副作用の発現リスクが高くなるおそれがある。

グレカプレビル及びピブレンタスビルのOATP1B阻害作用による。

フルバスタチンナトリウム
ピタバスタチンカルシウム
水和物
これら薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
これらスタチンによる副作用の発現リスクが高くなるおそれがある。
シクロスポリン グレカプレビル及びピブレンタスビルの血中濃度が上昇するおそれがある。(「薬物動態」の項参照)

シクロスポリンのOATP1B、P-gp及びBCRP阻害作用によるものと考えられる。

ロピナビル・リトナビル グレカプレビル及びピブレンタスビルの血中濃度が上昇するおそれがある。(「薬物動態」の項参照) これら薬剤のOATP1B、P-gp又はBCRP阻害作用によるものと考えられる。
ダルナビルエタノール付加物/リトナビル
ダルナビルエタノール付加物・コビシスタット
グレカプレビルの血中濃度が上昇するおそれがある。(「薬物動態」の項参照)

4. 副作用

国内第V相試験において副作用(臨床検査値異常を含む)は332例中80例(24.1%)に認められた。主な副作用としてそう痒16例(4.8%)、頭痛14例(4.2%)、倦怠感10例(3.0%)、血中ビリルビン増加8例(2.4%)が認められた。(承認時)
本剤の副作用を下表に示す。このような副作用が認められた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。

5%未満 頻度不明
消化器 悪心
精神神経 頭痛
皮膚 そう痒、発疹、薬疹
全身症状 倦怠感、疲労 無力症
臨床検査 血中ビリルビン増加、ALT(GPT)増加  

 ※海外臨床試験で認められている副作用

5. 妊婦、産婦、授乳婦等への投与

(1)
妊娠又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
(2)
授乳中の婦人には投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で本剤成分が乳汁中へ移行することが確認されている。7)、8)9)、10)

6. 小児等への投与

小児等における安全性及び有効性は確立していない。[使用経験がない。]

7. 過量投与

本剤に特定の解毒薬はない。過量投与の場合は、副作用の徴候や症状を注意深く観察し、適切な対症療法を行うこと。グレカプレビル及びピブレンタスビルは血液透析ではほとんど除去されない。

8. 適用上の注意

薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)

7)社内資料:ラット乳汁分泌及び授乳中、妊娠ラット組織分布試験
8)社内資料:ラット乳汁代謝物プロファイル
9)社内資料:ラット出生前・出生後発達試験
10)社内資料:マウス出生前・出生後発達試験