臨床成績

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  2. 臨床成績:DAA未治療のC型慢性肝炎、重度腎機能障害(CKD・HD)合併(8週間投与)/C型代償性肝硬変、DAA既治療、ジェノタイプ3(12週間投与)

「警告・禁忌を含む使用上の注意」等は「DI情報」の項をご参照ください。

国内第Ⅲ相臨床試験(CERTAIN-1試験)サブ試験211)

試験概要

目的:
HCVジェノタイプ1又は2に感染した代償性肝硬変の成人患者、HCVジェノタイプ3、4、5又は6に感染した慢性肝炎又は代償性肝硬変の成人患者、HCVジェノタイプ1又は2に感染したDAAによる前治療でSVRを達成できなかった成人患者及び重度の腎機能障害を有する成人患者を対象に、マヴィレット®の安全性及び有効性を評価する。
対象:
HCVに感染したDAA未治療及び既治療の日本人成人患者294例
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投与群C:HCVジェノタイプ1又は2に感染したDAA未治療の代償性肝硬変患者58例(透析を必要とする末期腎不全2例を含む)、HCVジェノタイプ3に感染したDAA未治療の慢性肝炎又は代償性肝硬変患者12例、HCVジェノタイプ1又は2に感染したDAA既治療の慢性肝炎又は代償性肝硬変患者33例

投与群D:重度の腎機能障害を有するHCVジェノタイプ1又は2に感染した慢性肝炎患者10例

方法:
サブ試験2では、投与群Cに、HCVジェノタイプ1又は2に感染したDAA未治療の代償性肝硬変患者58例(透析を必要とする末期腎不全2例を含む)、HCVジェノタイプ3、4、5又は6に感染したDAA未治療の慢性肝炎又は代償性肝硬変患者12例、HCVジェノタイプ1又は2に感染したDAAによる前治療不成功の患者33例を組み入れ、マヴィレット®を12週間投与した。投与群Dには、重度の腎機能障害を有するHCVジェノタイプ1又は2に感染したDAA未治療の慢性肝炎患者10例を組み入れ、マヴィレット®を8週間投与した。投与終了後24週間追跡調査を行った。(ジェノタイプ4、5及び6に関しては、海外第V相臨床試験を参考とした。)
主要評価項目:
NS5AのY93H変異未検出の患者集団におけるSVR12率に基づくマヴィレット® 8週間投与(投与群A)のOBV/PTV/r 12週間投与(投与群B)に対する非劣性(サブ試験1)
副次評価項目:
患者集団ごとのSVR12率(サブ試験2)、投与中のウイルス学的治療不成功及び後観察期中の再燃
その他の評価項目:
HCV RNA量のベースラインからの平均変化量の経時的推移
解析計画:
サブ試験2では、副次・その他の評価項目及び安全性について、マヴィレット®を評価・検討し、患者集団ごとにサブグループ解析を実施した。

※:HCVジェノタイプ1又は2に感染したDAA未治療の代償性肝硬変患者(透析を必要とする末期腎不全2例を含む)、HCVジェノタイプ3、4、5又は6に感染したDAA未治療の慢性肝炎又は代償性肝硬変患者、HCVジェノタイプ1又は2に感染したDAAによる前治療不成功の患者及び重度の腎機能障害を有する慢性肝炎患者

本試験は、アッヴィからの資金提供による支援を受けています。

承認時評価資料

患者背景

投与群C
マヴィレット®
12週間
(103例)
投与群D
マヴィレット®
8週間
(10例)
性別、例数(%) 女性 58(56.3) 6(60.0)
男性 45(43.7) 4(40.0)
年齢 平均(範囲)、歳 67.2
(23〜85)
67.3
(54〜78)
65歳以上75歳未満、
例数(%)
43(41.7) 4(40.0)
75歳以上、例数(%) 27(26.2) 2(20.0)
BMI 平均(範囲)、kg/m2 23.5
(15.2〜38.0)
21.6
(18.9〜30.9)
25kg/m2未満、
例数(%)
75(72.8) 9(90.0)
HCVジェノタイプ、例数(%) 1a 0 0
1b 70(68.0) 3(30.0)
2 21(20.4) 7(70.0)
3 12(11.7) 0
IL28Bジェノタイプ
(rs12979860)、例数(%)
CC 74(71.8) 6(60.0)
Non-CC 29(28.2) 4(40.0)
CT 26(25.2) 4(40.0)
TT 3(2.9) 0
HCV RNA量(IU/mL)、
例数(%)
100,000未満 12(11.7) 2(20.0)
100,000以上 91(88.3) 8(80.0)
HCV RNA量(log10 IU/mL) 平均(範囲) 5.9
(3.3〜7.1)
5.7
(2.9〜7.4)
HCV前治療歴、
例数(%)
未治療 46(44.7) 7(70.0)
治療歴あり 57(55.3) 3(30.0)
IFN 24(23.3) 3(30.0)
DAA 33(32.0) 0
肝硬変の有無、
例数(%)
肝硬変あり 64(62.1) 0
肝硬変なし 39(37.9) 10(100)
繊維化ステージ、
例数(%)
F0-F1 10/56(17.9) 0
F2 0 1/1(100)
F3 4/56(7.1) 0
F4 42/56(75.0) 0
データなし 47 9
ALT(U/L) 平均(範囲) 64.7
(7〜288)
23.2
(9〜42)
血小板数(万/μL) 平均(範囲) 13.6
(4.9〜28.1)
18.3
(9.5〜32.8)
eGFR 平均(範囲)、mL/min/1.73m2 64.6
(4.2〜106.9)
18.1
(3.5〜30.8)
30以上、例数(%) 101/103(98.1) 1/10(10.0)a
15以上30未満、例数(%) 0 7/10(70.0)
15未満(血液透析患者)、例数(%) 2/103(1.9) 2/10(20.0)

a:スクリーニング時は30未満であった

承認時評価資料

試験結果

【副次評価項目】SVR12率[サブグループ解析]

【主要評価項目】SVR12率[サブグループ解析]
投与群C
マヴィレット®12週間
(103例)
投与群D
マヴィレット®8週間
(10例)
全体 96.1(99/103) 100(10/10)
DAA未治療の
代償性肝硬変
HCVジェノタイプ1 100(38/38)
HCVジェノタイプ2 100(18/18)
DAAによる
前治療不成功
  93.9(31/33)
肝硬変あり (3/4)
肝硬変なし 96.6(28/29)
PI+NS5A 93.3(28/30)
PI+Peg-IFN+RBV (2/2)
NS5B+RBV (1/1)
HCVジェノタイプ3〜6   83.3(10/12)
肝硬変あり (2/2)
肝硬変なし 80.0(8/10)
重度の腎機能障害   (2/2) 100(10/10)
HCVジェノタイプ1 (3/3)
HCVジェノタイプ2 (2/2) (7/7)

%(例数)、−:該当患者なし

投与群CのHCVジェノタイプ1又は2に感染したDAA未治療の代償性肝硬変の患者(透析を必要とする末期腎不全2例を含む)はすべてSVR12を達成しました。DAAによる前治療不成功の患者33例中31例(93.9%)がSVR12を達成しました。HCVジェノタイプ3に感染した慢性肝炎又は代償性肝硬変の患者12例中10例(83.3%)がSVR12を達成しました。
投与群Dの重度の腎機能障害を有するHCVジェノタイプ1又は2に感染した慢性肝炎患者はすべてSVR12を達成しました。

【副次評価項目】投与中のウイルス学的治療不成功及び再燃

DAA既治療のジェノタイプ1b感染患者において、2例がウイルス学的治療不成功でした。投与後に検出されたNS3の変異として、1例ではA156D/A156Vが認められ(ベースライン時及び投与後にD168Vが認められ)、もう1例ではベースライン時及び投与後にY56F/Q80L/V170Iが認められました。投与後にのみ検出されたNS5A領域の変異はなく、1例ではP32L/P32欠損が、もう1例ではL31F/P32欠損がベースライン時及び投与後に認められました。
また、DAA未治療のジェノタイプ3感染患者において、2例がウイルス学的治療不成功でした。投与後に検出されたNS5A領域の変異としてL28F及び/又はY93Hが認められ(V31M又はG92Eがベースライン時及び投与後に各1例で認められ)、NS3領域の解析はできませんでした。

治療歴 HCV
ジェノタイプ
ウイルス学的
治療不成功時期
NS3変異 NS5A変異
ベースライン時 投与後a ベースライン時 投与後a
PI+NS5A 1b 投与12週 Y56Fb/S122Gb/
D168V
A156D/A156V/
D168V
P32L/P32欠損 P32L/P32欠損
PI+NS5A 1b 後観察期4週 Y56F/Q80L/
V170I
Y56F/Q80L/
V170I
L31F/P32欠損 L31F/P32欠損
未治療 3k 後観察期12週 解析できず 解析できず G92E L28F/G92E/
Y93H
IFN治療 3b 後観察期2週 なし 解析できず V31M V31M/Y93H

a:投与後は、ベースライン時の変異も含めて記載している。
b:Y56F及びS122Gは、投与後には検出閾値である2%に達しなかった。

承認時評価資料

【その他の評価項目】HCV RNA量のベースラインからの平均変化量の経時的推移

【その他の評価項目】HCV RNA量のベースラインからの平均変化量の経時的推移

96%以上の患者で投与4週までにHCV RNA量が定量下限(LLOQ)未満となり、全例が投与終了時にLLOQ未満を達成しました。

安全性

副作用は投与群C(マヴィレット®12週間投与)で103例中30例(29.1%)に認められ、その主なものは、そう痒8例(7.8%)、頭痛6例(5.8%)、血中ビリルビン増加4例(3.9%)でした。投与群Cでは重篤な副作用は認められませんでしたが、肝硬変例2例に薬疹が認められ、いずれも投与を中止しました。本試験では死亡は認められませんでした。
投与群D(マヴィレット®8週間投与)では10例中4例(40.0%)に副作用が認められ、その内訳は、眼そう痒症、悪心、疲労、ヘモグロビン減少、尿中蛋白陽性、頭痛、紅斑が各1例でした。投与群Dでは重篤な副作用、投与中止又は中断に至った副作用並びに死亡は本試験では認められませんでした。

承認時評価資料

11)社内資料:日本人被験者での有効性・安全性試験(第V相試験)〔承認時評価資料〕